郭巨山の特徴
その1「日覆い屋根」
他の山では御人形の日除けに朱傘を用いていますが郭巨山では文政三年(1820)より紺地に神紋の日覆い屋根を用い、このため遠目にも郭巨山と判ります。
その2「乳隠し(ちかくし)」
乳(ちち)とは胴掛を吊すための小裂れで、それが目障りなので乳を隠すための飾り板を「乳隠し」といいます。乳隠しが進化したものが欄縁ですが郭巨山では重複して取り付けられ、金地彩色法相華文様の麗しい板絵の乳隠しと山鉾屈指の桐、桜、菊の細密な厚肉透彫りの欄縁が互いに引き立てあっています。
模様は上から桜(左面)、桐(正面)、菊(右面)、後面の順。